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Everyday is the best day of the year ;) と思うことにしよう。うん。

クラス分けテスト

私のいる大学では、4月のプレイスメントテストの結果で1年次の英語のクラス分けをし、7月にまたテスト(到達度テストのつもりかな?)をして、後期のクラス分けをします。今、来年度の7月のテストを中止するために動いています。あまり意義を感じられないからです。

 
新任として働き始めてからこれまで、なぜ7月にテストを導入するようになったのか、その経緯を調べてきました。長くいらっしゃる先生方や助手さんに尋ねたり、過去の資料を読んだり...でも、残念ながら分かったことは、「ただ導入しているだけ」ということでした。とある事業の構想調書にも計画の一つとして書いてあるけれど、なぜ導入するのかの目的が明確にされていないし、だれに聞いても「とりあえず導入しようということになったけれど、なぜかは分からない」というご回答。
 
私がとても気になっているのは、以下の4点。
 
1. もし前期の英語の授業の成果を測定することが目的なら、4月と7月のテスト業者が異なるのはおかしいのではないか(比較できない)。
 
2. 7月に実施するテストは、前期の13回目の授業内。貴重な授業時間を潰して実施し、学生の学習の機会を奪っているのは問題ではないか。
 
3. 実質10回そこそこの授業後に到達度(?)テストを実施して、授業の効果の有無を結論づけてしまうのは安易すぎないか。
 
4. そもそも、英語の授業の統一シラバスを読んでみても、目標が明確にされていない。「~ができるようになること」といった授業の目標が設定されていないのに、できるようになったかどうかの測定などできないのではないか。
 
そう、実は7月のテスト云々以前に、要は大学全体の英語教育の方針が何も定まっていないことが問題なんです(方針を決めるなんて大変なことなのですが)。今週は久しぶりに副学長さんにお時間をいただきましたので、問題点をお伝えし、改善策を一緒に考えることができればと思います。
 
【メモ】

Moodleの代わり(?)にEdmodo

前任校では長い間Moodleを積極的に使って授業をしていたのですが、新任校ではMoodleがありません。自分で導入してしまえばよい、何度もそう思いましたが、日々時間との闘いですのでそれは避けたい(苦笑)。ということで、何か代わるものがないかと探しています。今のところ、Edmodo(エドモドと読むらしい)が良いかなと思い始めているのですが、まだ実際には授業で使っていないので、皆さんにお勧めする段階にはありません。


教育SNS「Edmodo」を使ってみた。全国の先生達におすすめ。 | Sunday In The Park

クローズドな教育用SNS”edmodo”を使ってみた | 株式会社リピート

『教室2.0~教師と生徒のための安全な教育系SNS、「edmodo(エドモド)」が急成長中』 | ソーシャルビジネス最前線 | 現代ビジネス [講談社]

教育SNS「Edmodo」まとめ - NAVER まとめ

10 Reasons Why Edmodo is an Excellent (and Hugely Popular) Digital Learning Platform

 

NAVERの記事によると、

  1) 閉鎖的なコミュニケーションシステム
  2) 生徒から先生以外の個人宛てには投稿できない(グループへの投稿は可)
  3) グループの平場でのやり取りが基本
  4) グループにはスモールグループ(班)を複数つくることができる
  5) 生徒登録にメールアドレスは必要ない
  6) ファイル,リンク,ライブラリ/バックパック(情報保管場所)を添付投稿できる
  7) 「課題」「アンケート」「クイズ(小テスト)」「アラート(緊急連絡)」機能がある
  8) iOSAndroidアプリが用意されている
  9) 「アラート(緊急連絡)」はアプリに対してプッシュ通知できる
 10) 様々なコンテンツがEdmodo対応している(英語のみ)

とあり、ネット情報によると小テストの使い勝手が良さそうです。"How to Use Edmodo"(PDF)は英語で使い方が書かれているので、学生にリーディングに挑戦してもらいながら使い方も覚えてもらう、というのも良いかもしれません。

以下のように、すでに授業で利用している先生方の論文やエッセイもありましたので、参考にしながら本年度後期または来年度から導入してみようかなと考え中です。

How a Non-Digital-Native Teacher Makes Use of Edmodo 

Integrating Web2.0 tools into the classroom: Changing the culture of learning

5 ways of using Edmodo with language learners (part 1) | Reflections of an English Language Teacher

20 Ways To Use Edmodo In The Classroom

 

新任校での前期を終えて

新人ゆえ、4月からあまりにもいろいろなことがあり過ぎて、何をどうまとめて良いのかも分かりません(苦笑)。ただ一つだけ、大学(職場)が変わろうと、テキストが変わろうと、接する学生の英語力が変わろうと、「私と学生」を覆う空気感みたいなものは変わらないんだな、と実感しました。

 
初めて教鞭をとったときから、教え方や授業スタイルはだいぶ変わってきましたが、たぶん、接し方の根本は変わっていないんだと思います。
 
じゃ、その根本は何かということですが、目の前の学生のニーズ(顕在的&潜在的)を常に考えて接しようと努力していることでしょうか。この学生は何ができるようになりたいのか、何を求めているのか、何に困っているのか、どうしたいのか、などなど、頭の中でなにかこうパソコン操作を猛スピードでやるような感じで、ない知恵を絞って絞って学生のニーズに応えようとしています。学習のことはもちろんのこと、それ以外のこともです。
 
年老いて教員生活を終えるときでも、「私と学生」を覆う空気感は変わっていないといいなぁ。
 

ピジン、クレオールに関する興味深い動画


Hawaii Pidgin The Voice of Hawaii - YouTube

 


 ハマサキ先生のハワイアンピジン語講座 - YouTube

 


Hawaiian Pidgin English | Siri vs Hawaiian Pidgin ...

 


From Pidgin to Croele: A story of Suriname - YouTube

 

■ついでに関連サイト

言語接触のタイプ | くろしお言語大学塾
http://www.gengoj.com/seminar/view.php?seminar_list_id=3 …

大学生の自己紹介

英語の最初の授業では、中学校でも高校でも大学でも自己紹介をさせることが多いと思いますが、その年齢に合った自己紹介をさせることが大事だと思っています。たとえば、大学生にもなって(語りたい人はいいけれど)「好きな食べ物は〜です」といったものは、よほど強烈な印象を残す内容でない限り、聞き手にとってそれほど必要な情報ではないような気がします。

また、自己紹介というのは、好きな食べ物、嫌いな食べ物、趣味、特技など、単に自分のことをダラダラと話してもあまり意味があるとは思えません。自己紹介は一種のプレゼンです。目的は、「自分(の一部)を知ってもらう」ことなので、印象の薄い聞き流されてしまう自己紹介をしたとしたら、それは目的を果たしていないプレゼン、つまり失敗となります。

大学生に自己紹介をさせるときには、まず上のことを話します。そして、いずれやってくる就職活動のときに、また社会人になったときにこれができるかできないかで、さまざまな結果が変わってくることを告げると、学生の表情は引き締まり、「自分の何を話せば印象に残るかな...」と真剣に悩み出します。

そこで一枚の紙(A4サイズ横向き)を配布します。表側は春らしい挿絵を少し入れつつ、大きな空間を残します。裏側には下のように書いておきます(括弧書きの部分は書いていません)。クラスのレベルに合わせて、項目を増やしたり減らしたりします。

1. Name: 
2. Major: 
3. Good point(s):
4. Keyword:
5. Message: 

まず教員が上から順番に説明していきます。2番では、大学名は言えても自分の所属する学部・学科・専攻は英語で言えない、予想していたものと違った、英語で言うとこんなに難しいのか、などとクラスが盛り上がります。盛り上がったところで発音練習をします。これが終わる頃には、たいていの学生は暗記済みです。

そして、なんといっても4番で頭を悩ます学生が非常に多いです。キーワードというのは、ここでは「自分を端的に表す英単語一語(または表現)」です。パッと思いつく学生がいたとしたら、自分のことを普段からよく考えている学生です。なぜこの項目を含めるのかというと、(1)短い時間で(2)自分とは何者かを(3)印象づける、のに有効だからです。

思いついたキーワードは紙の表側に大きく書かせます。それを自己紹介のときに提示するだけで、「なぜそのキーワードなのか?」と次の話のネタにもなります。

クラスのレベルによっては、上の1番〜5番を用意しても全く話せない(文が作れない)時もあるので、タイミングを見て、教員である私もその紙を使って自己紹介をします。4番のキーワードは教員にとってもパッと思いつくものではないので、前もって用意しておきます。

ペア(たいてい隣同士)での自己紹介が終わったら、その紙をペアで交換します。次に前後でペアを組んで、交換した紙を使ってShe is ~. Her ~. と他己紹介をします。Iがsheに変わっただけでもいっぱいいっぱいの学生がいますので、机間巡視の途中でShe name is...などと聞こえてきたら、Her name is...と修正していきます。

余談ですが、大学生が思いつく自分を表すキーワード・ベスト3は以下のとおりです。

1位 positive
2位 active
3位 cheerful

自己紹介と他己紹介が終わった後に、クラス内で多く聞こえてきたキーワードを発表すると、該当者はたいてい残念がります。「みんなと同じこと書いちゃった」と。そこで、次のメッセージを大学生に伝えます。

自分らしさ、自分にしかないものっていうのは必ずあるから、大学生活の中でそれをゆっくり探して言えるようにしようね。

自分らしさを見つけられた学生は、自分のことを一生大切にできるはず。たかが自己紹介の活動なのですが、そんなことを願ってる私です。