mykblog

Everyday is the best day of the year ;) と思うことにしよう。うん。

私も学ぶ

今日は非常勤先で、「異文化コミュニケーション」と「コミュニケーション概論」の授業。

異文化コミュニケーションのほうは、モンゴルとラオスの英語教育•英語事情について。どちらの国も英語教育うんぬん以前に、教育制度そのものが変革期を迎えています。

モンゴルは歴史的な背景から、外国語として人気があるのはロシア語ですが、首都ウランバートルでは英語熱が少しずつ高まってきているようです。わたしの知り合いのモンゴル人も、熱心に英語を勉強していて、とても流暢で聞き取りやすい英語を話します(個人的にはアメリカ英語よりも聞き取りやすい気もします)。

ラオスでも、首都ビエンチャンで英語の需要が高まっています。国民の八割が農業に従事していることもあって、英語はより良い農業技術を学ぶための道具となっているようです。英語の授業はコミュニカティブに、というのが国のお達しですが、実際には現地出身の英語教員がリーディングやテキストの朗読を中心に教えているようです。(ちなみに、ネイティブの英語教員は1%未満)

コミュニケーション概論のほうは、アサーションのA-B-C-D理論について。Ellis (1962)を使用。

Reason and Emotion in Psychotherapy

Reason and Emotion in Psychotherapy


ABCDとはそれぞれ、
A: activating event
B: belief
C: consequence
D: dispute
です。ふつう、私たちはあるできごと(A)が起きたときに、すぐにその反応として結果(C)が起きると考えがちですが、実はそうではなく、必ず自分の思い込みや信念(B)に反応して結果(C)が導き出されているということです。

つまり、A→Cではなく、A→B→Cなのです。

たとえば、「あなたのことが嫌いだ」と言われたとします(A)。落ち込む(C)という結果は、「人から嫌われることは良くないことだ」という考え方(B)によって引き起こされるものです。通常、嫌いだと言われた→落ち込む(A→C)だと思われがちですが、人に嫌われるなんてよくあること、たいしたことじゃないという考え方(B)であれば、落ち込まないという別の結果(C)を引き起こすことが可能です。

ただし、考え方や思い込み(B)を変えるのは大変なことで、自己説得(D)が必要になります。コミュニケーションを快適なものにするには、こういう認識も必要かもしれませんね...学生の皆さんだけでなく、私もね!

...という話の授業(笑)。平木典子さんの下記の本も大いに活用させていただきました。さてさて、どちらの授業もあと二回。後期終了まであとわずかとなりましたが、最後まで学生のためになる授業を心がけたいです。


アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)

アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)